自覚のない睡眠負債
自覚のない睡眠負債
スタンフォード大学の研究者によって提唱された言葉。
英語ではSleep debt
通常、睡眠不足と言うのは、全く眠れないか、
または1~3時間程度の睡眠時間しか得られないことをいいます。
こういう状態が毎日続くと、
疲労が蓄積されストレスがたまり生活のレベルが落ちます。
しかし、毎日6時間程度寝ていて自分では睡眠不足の自覚のない人でも、
実は少しずつ睡眠不足がたまっており、
その影響が重なりつづけてことが分かってきています。
睡眠専門家たちは、このことを睡眠負債と呼び
対策の重大性を指摘しています。
睡眠負債がたまってくると、仕事や家事などの
行動力が落ちるだけでなく、重大な病気までも
引き起こすリスクが高まるといいます。
脳の低下に気づかない
睡眠負債を持っている人は、
自分でも気づかぬうちに脳が少しずつ
低下しているのです。
あるアメリカ大学で
徹夜グループと毎日の睡眠が6時間のグループで分け、
注意力や集中力を調べるテストが行われました。
徹夜グループでは、1日め2日めと成績が急降下し、
脳の働きが速く急激に落ちてしまいました。
そして6時間睡眠グループでは、
最初の1,2日めは、なにも変わらず成績は
ほとんど変わりませんでした。
しかし6時間睡眠をその後毎日続けた結果、
少しの睡眠不足がじわじわ増え
脳の働きが少しずつ低下していったのです。
ということは毎日6時間寝ていても、それを2週間続けていると、
2日間徹夜していないのと同じ状態になってしまったのです。
しかも恐ろしいことに、
6時間睡眠グループはそれを自覚していなかったのです。
徹夜と比べて、少量の睡眠不足は
なかなかそのことに気づけないようです。